2004年07月10日
湯島天神

無縁坂を下って、不忍池の方へは降りずに、旧岩崎邸のレンガ塀沿いに右へ曲がって真っ直ぐ行くと湯島天神へ出る。天神さんだから祀っているのは菅原道真公である。天神さんだから、境内には梅林がある。訪れたのが6月の末だったので、境内の一角に茅の輪が据えられていた。夏越しの祈というのがあり、京都でもこの時期になると方々の神社で行われる神事である。輪をくぐると半年の穢れが清められる。一茶の句に「母の分もひとつくぐる茅の輪かな」というのがあった。
2004年07月10日
無縁坂

龍岡門(南側)から出って、東大のレンガ塀に沿って不忍池までの坂を下っていくと途中、今度は旧岩崎邸(三菱財閥)のレンガ塀と石垣に出くわす。この坂を無縁坂という。森鴎外の小説「雁」の主人公は散歩途中、この坂をいつも下る。そして坂に面した高利貸をしている末造の妾お玉の家の前を通る。この小説は主人公とお玉の淡い恋いの話だと記憶している。もう随分と前(高校へ入った頃)に読んだものだから確かではないが。その頃、鴎外の小説をよく読んでいた。その中でもなぜか「雁」は記憶に残った。そんな事を思い出しながら、坂を下った。 鴎外は東大の医学部を19歳で卒業している。生まれは津和野だ。別に鴎外の実家を見に行ったわけではないが、旅先で偶然立ち寄ったことがある。津和野はいい街だった。
2004年07月04日
三四郎池

最近は、仕事で東京大学へ通っています。仕事の合間に本郷を散策しているので、その時の事などを「本郷散策」としてカテゴリーに加えました。
まずは、三四郎池。赤門から入って研究室まで行く途中にあるので、朝の通勤時に立ち寄ってみた。東大の敷地は、元加賀藩邸があった場所だ。赤門もその名残である。三四郎池もその頃からあったらしい。心字池の形をしている。夏目漱石の小説・三四郎に因んだ名前らしいことは聞かなくてもわかる。確か三四郎と美禰子がはじめて逢った場所だ。本郷界隈には、この他にも森鴎外が散歩した道や樋口一葉の旧居跡、正岡子規・・・などがあるので順に散策してみようと思っている。